近年、従来の自動車に加え電気自動車の普及が増加しています。
国内で販売された電気自動車の販売台数は、2023年1月〜9月の時点で累計10万8,271台となりました。
これは2022年の販売台数を約9万台を上回る結果となり、電気自動車の年間累計販売台数としては初の10万台を突破し、これからも増加すると予想されています。
そんな中、電気自動車を購入する場合に「具体的にどのような車種を選べば良いの?」と疑問をお持ちではないでしょうか。
今回は2024年最新のおすすめの電気自動車や選び方、電気自動車のメリットとデメリットについてご紹介します。
電気自動車(EV車)とは
電気自動車とは、車に搭載されたバッテリーから電動モーターに電気を流し、モーターが回転する力を利用して走行する自動車のことです。
国内では、2010年に初めて電気自動車が消費者向けに発売されましたが、現在でも高性能バッテリーの開発の普及が急速に進んでいる状況です。
現在は地球温暖化を防止する対策案として電気自動車の普及が進み、今後急速に普及すると言われています。
電気自動車の選び方3選!
電気自動車はガソリンを燃料にせずに、電気を利用して走る車のことです。
電気自動車の選び方のポイントは3つあります。
- カーライフに合わせた電気自動車を見極めること
- 充電方法の確認
- 「定格出力」と「交流電力消費率」はどうなのか?
電気自動車の選び方について、詳しくみていきましょう。
カーライフに合わせた電気自動車を見極めること
電気自動車を選ぶ際には、日常生活において「どのように車を使用するのか」を考える必要があります。
また、カーライフに合わせた電気自動車選びも重要なポイントです。
電気自動車を日常使いや週末のドライブなどに使用したい場合、電気自動車のバッテリー容量は60kw以上かつ充電走行距離は400km以上が望ましいでしょう。
そのため、バッテリー容量が少ない軽自動車の電気自動車では、週末のドライブに使用するには無理があります。
なお、複数台車を所有しており、買い物や子供の送り迎えだけに電気自動車を使う場合には、軽の電気自動車でも十分でしょう。
充電方法の確認
電気自動車を選ぶ際には、充電方法の確認も行いましょう。
特に集合住宅などに住んでいる方や月極駐車場を借りている方は、車の充電をどのように確保するのか確認する必要があります。
購入する車が「家充電タイプ」なのか、もしくは「外充電タイプ」なのかを確認してから、購入するように意識しましょう。
「定格出力」と「交流電力消費率」はどうなのか?
定格出力と交流電力消費率も、電気自動車を選ぶ際に重要なポイントです。
定格出力とは、車を駆動させる際の電気を最後まで出せるパワーのことを意味します。
一歩で交流電力消費率とは、1km走行するために必要な電力のことであり、交流電力書率が低いほど、電費が良い車と言えるでしょう。
【2024年最新版】電気自動車おすすめランキング10選!
2024年最新版の電気自動車おすすめランキングを、ベスト1位〜10位までご紹介します。
- 1位:日産 アリア
- 2位:日産 サクラ
- 3位:日産 リーフe+
- 4位:プジョー e-208
- 5位:マツダ MX-30EV
- 6位:三菱 eKクロス EV
- 7位:ホンダ Honda e
- 8位:メルセデスベンツ EQS
- 9位:三菱 i-MiEV
- 10位:ポルシェ Taycan
1位:日産 アリア
アリアのスペック表 | |
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メーカー | 日産 |
発売日 | 2022年8月23日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 166Wh/km |
全長 | 4,565mm |
全幅 | 1,850m |
全高 | 1,655mm |
車両重量 | 1,920kg |
前輪サイズ | 235/55R19/101V |
後輪サイズ |
- 燃費:[4点]
- 価格:[4.5点]
- 人気:[4点]
- スタイリッシュな外観デザイン
- 一充電走行距離は脅威の470km
- 冷暖房システムも搭載で車内がより快適に
日産の販売するアリアは、スタイリッシュな外観フォルムを持つ本格クロスオーバーSUVタイプの電気自動車です。
高品質かつ高性能のモーターを採用しており、一充電走行距離は脅威の470kmを実現させたEV車。
ほかにも効率性に追及した冷暖房システムを採用するなど、走行性能に加えて室内空間の快適性も満足できる1台になるでしょう。
2位:日産 サクラ
サクラのスペック表 | |
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メーカー | 日産 |
発売日 | 2022年6月16日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 4名 |
交流電力量消費率 | 124Wh/km |
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,655mm |
車両重量 | 1,070kg |
前輪サイズ | 155/65R14 755 |
後輪サイズ |
- 燃費:[5点]
- 価格:[4.5点]
- 人気:[4点]
- 軽電気自動車として大人気の車種
- 高性能モーターと加速性能の良さを実現させた車
- 航続可能距離は最大180kmまで可能
サクラは、日産が軽EVという新たな市場を作り出すきっかけになったEV車です。
最大195Nmのトルクを発揮する高性能モーターと、EV車らしい滑らかなかつ加速性能の良さを実現させた軽自動だと言えるでしょう。
軽自動車でありながら、満充電時には最大180kmもの航続走行が可能になるなど、街乗りで車を使う方にとっては十分すぎるEV車と言っても過言ではありません。
また、軽自動車としては最高水準の静粛性を備えるEV車でもあります。
3位:日産 リーフe+
引用元:日産|リーフ
リーフのスペック表 | |
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メーカー | 日産 |
発売日 | 2022年4月19日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 161Wh/km |
全長 | 4,480mm |
全幅 | 1,790mm |
全高 | 1,565mm |
車両重量 | 1,680kg |
前輪サイズ | 205/55R16 91V |
後輪サイズ |
- 燃費:[4点]
- 価格:[4点]
- 人気:[5点]
- 大容量バッテリー搭載車
- 航続可能距離はWLTCモードで458km
- 街乗りと遠出どちらも使用可能
国産電気自動車の中でも安定的な人気を記録する日産のリーフe+は、大容量バッテリーを搭載するEV車です。
大容量バッテリーは62kWhという圧倒的な数値を記録しており、一充電走行距離はWLTCモードで458kmとガソリン車とほぼ変わらない数値を実現させています。
街乗りだけでなく、遠出で電気自動車を使用したい方におすすめするEV車です。
目的地によっては、充電することなく自宅まで戻ってこられるでしょう。
4位:プジョー e-208
引用元:PEUGEOT 208/e-208 | プジョー公式サイト
208eのスペック表 | |
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メーカー | プジョー |
発売日 | 2020年7月2日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 144Wh/km |
全長 | 4,095mm |
全幅 | 1,745mm |
全高 | 1,465mm |
車両重量 | 1,500kg |
前輪サイズ | 205/45 R17 |
後輪サイズ |
- 燃費:[4点]
- 価格:[3点]
- 人気:[4点]
- コンパクトハッチバックモデルとして大人気の電気自動車
- 航続可能距離はWLTCモードで403kmまで可能
- バッリー保証もあり、万が一の故障でも安心安全
コンパクトハッチバックモデルとして発売されているe-208は、プジョーの中でも高い人気を誇る電気自動車です。
50kWhの大容量バッテリーを搭載することで、JC08モード上で403kmという航続可能距離を実現させています。
さらに、プジョーならではの8年16万kmという「バッテリー保証」もあり、万が一のバッテリー不具合時にも安心できる保証体制を整えています。
5位:マツダ MX-30EV
MX-30EVのスペック表 | |
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メーカー | マツダ |
発売日 | 2020年10月8日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 145Wh/km |
全長 | 4,395mm |
全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,565mm |
車両重量 | 1,650kg |
前輪サイズ | 215/55 R18 |
後輪サイズ |
- 燃費:[4点]
- 価格:[4点]
- 人気:[4点]
- マツダ車の中で唯一の電気自動車SUV
- センターオープン式ドアをマツダ車初の採用
- 安全性能装置も充実して安心
マツダが販売するMX-30EVは、マツダ車の中で唯一のSUV電気自動車です。
マツダ車の中で初めて、ほぼ直角まで開閉する大開度のセンターオープン式ドアを採用した点が特徴です。
航続可能距離だけでなく、車の使いやすさにも重視したEV車になります。
他にも安全性能装置である「スマートブレーキサポート」や、「危険ステアリングアシスト」などを搭載しているなど、万が一の事故に備えた安全装備も充実しています。
6位:三菱 eKクロス EV
引用元:eKクロス EV|三菱自動車
eKクロスEVのスペック表 | |
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メーカー | 三菱 |
発売日 | 2022年6月16日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 4名 |
交流電力量消費率 | 124Wh/km |
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,655mm |
車両重量 | 1,080kg |
前輪サイズ | 165/ 55R15 |
後輪サイズ |
- 燃費:[5点]
- 価格:[4.5点]
- 人気:[4点]
- 三菱デリカをイメージさせるような外観デザイン
- 日産サクラとは兄弟車
- 外観デザインは存在感と力強さの両者を兼ね備えている
ekクロスEVは、日産と三菱の合弁会社であるNMKYが企画・開発した電気自動車。
日産のサクラと、実質的な兄弟車とも言えるEV車です。
基本的な車両スペックは日産サクラと同じですが、外観デザインが三菱のデリカのような迫力があります。
他にも15インチアルミホイールや充電ケーブルが標準装備されているなど、内外装も満足できる車です。
7位:ホンダ Honda e
Honda eのスペック表 | |
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メーカー | ホンダ |
発売日 | 2020年10月30日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 4名 |
交流電力量消費率 | 135Wh/km |
全長 | 3,895mm |
全幅 | 1,750mm |
全高 | 1,510mm |
車両重量 | 1,540kg |
前輪サイズ | 205/ 45ZR17 88Y |
後輪サイズ |
- 燃費:[5点]
- 価格:[3点]
- 人気:[3点]
- ホンダ車の中で初となる電気自動車
- 丸みを帯びたデザインが特徴的
- 走行モードの切り替えが可能
Honda eは、ホンダ車の中で唯一の電気自動車として発売されている車です。
丸みを帯びたコンパクトかつプレーンなデザインが特徴的であり、親しみやすさを全面的にアピールした電気自動車でもあります。
走行モードは、SPOTSモードに加えてNORMALモードなどに切り替えが可能なため、走行状態に合わせた運転が可能です。
また、ホンダが独自開発する「Honda SENSING」も標準装備されており、安心安全に運転を行うことができるでしょう。
8位:メルセデスベンツ EQS
引用元:EQS | 株式会社ヤナセ
EQSのスペック表 | |
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メーカー | メルセデス・ベンツ |
発売日 | 2022年9月29日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 182Wh/km |
全長 | 5,225mm |
全幅 | 1,925mm |
全高 | 1,520mm |
車両重量 | 2,530kg |
前輪サイズ | 265/ 40R21 |
後輪サイズ |
- 燃費:[4点]
- 価格:[4点]
- 人気:[4点]
- ベンツの中では最高級モデルの電気自動車
- 次世代のフラッグシップカーとして大注目の1台
- WLTCモード上での航続可能距離は700km
BEVブランドに該当するEQは、メルセデスベンツの中でも最高級モデルとしてラインナップされている電気自動車です。
プレミアムカーを中心に開発・発売されてきたベンツの中でも、次世代のフラッグシップカーとして注目を集めているEV車だと言えます。
パワートレインは、最高出力333psと高出力でありながらも、WLTCモード上での航続可能距離は700kmとロングドライブのお供としても使用できる車です。
9位:三菱 i-MiEV
引用元:MINICAB-MiEV | MITSUBISHI MOTORS JAPAN
i-MiEVのスペック表 | |
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メーカー | 三菱 |
発売日 | 2010年4月1日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 4名 |
交流電力量消費率 | – |
全長 | 3,480mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 1,610mm |
車両重量 | 1,100kg |
前輪サイズ | 145/65R15 |
後輪サイズ | 175/55R15 |
- 燃費:[5点]
- 価格:[3点]
- 人気:[3点]
- 電気自動車の先駆車と呼ばれるコンパクトカー
- 親しみやすいEV車として人気
- 中古車としてもお手頃な金額帯
三菱が販売するiMiEVは、電気自動車の先駆車として2009年に発売を開始したコンパクトカーです。
ボディサイズがコンパクトなこともあり、親しみやすいEV車として高い人気があります。
2021年3月をもって生産終了となりましたが、中古車としてお手頃の価格で購入できる車でもあります。
10位 ポルシェ Taycan
Taycanのスペック表 | |
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メーカー | ポルシェ |
発売日 | 2020年6月5日 |
駆動方式 | 2WD |
燃料 | 電気 |
排気量 | – |
乗車人数 | 5名 |
交流電力量消費率 | 245Wh/km |
全長 | 4,965mm |
全幅 | 1,965mm |
全高 | 1,395mm |
車両重量 | 2,795kg |
前輪サイズ | 225/55R19 |
後輪サイズ | 275/46R19 |
- 燃費:[3点]
- 価格:[4点]
- 人気:[4点]
- ポルシェ初となる電気自動車
- 800Vの高性能バッテリー搭載車
- 10分の充電だけで約100km程度の航続可能距離が実現
taycanは、高級自動車メーカーであるポルシェで初めて開発された電気自動車です。
800Vの高性能バッテリーを搭載していることにより、10分ほどの充電でも約100km程度の航続可能距離が実現できます。
外観は滑らかかつ美しいデザインであり、内装は無駄を一切無くしたデザインと装備が特徴的です。
電気自動車を購入するメリット
電気自動車を購入するメリットは3つあります。
- 車を購入する場合の補助金制度を活用できる
- 滑らかで高級感のある走行を実現できる
- 車の維持費を抑えられる
それぞれ詳しくみていきましょう。
車を購入する場合の補助金制度を活用できる
電気自動車の購入費用は、ガソリン車やハイブリッド車に比べて割高になっています。
しかし、電気自動車を購入する場合は、国や自治体から補助金や自動車税の免税措置を受けられるため、お得な制度を活用できるメリットがあります。
CEV補助金を活用することで40万円〜80万円程度の補助が適用されるため、車両価格が高額な場合でもコスト面を最小限に抑えられるでしょう。
滑らかで高級感のある走行を実現できる
電気自動車はモーターを駆動させて車の走行エネルギーを作るため、ガソリン車のような振動や騒音がないことがメリットです。
そのため、車内が静かで運転に集中できる点や、高速道路走行時でもスムーズに加速性能を利用できる点などは電気自動車にしかない魅力です。
車の維持費を抑えられる
電気自動車はガソリン車のようにガソリンを給油する必要やエンジンオイル、オイルエレメントを交換する必要がありません。
そのため、車を所有する際のランニングコストを最小限に抑えられるメリットも期待できます。
また、自動車保険についてもエコカー割引が適用されるなど、多くの優遇処置が電気自動車を所有する方をサポートしてくれます。
電気自動車を購入するデメリット
電気自動車を購入する際にはメリットもあれば、デメリットもあります。
- 満充電に多くの時間が必要になる
- 車両本体価格が高めに設定されている
- 航続可能距離が短い車が多い
満充電に多くの時間が必要になる
電気自動車は満充電の状態になるまでに多くの時間が必要になります。
具体的には、家庭用普通充電で約8時間、急速充電で30分〜1時間ほどの時間がかかります。
そのため、すぐに車を満充電にしたい方にはおすすめできません。
車両本体価格が高めに設定されている
電気自動車はリチウムイオンを搭載している車が多いことから、ガソリン車やハイブリッド車と比較して、車両本体価格が高めに設定されているというデメリットがあります。
新車でも200万円までは手が出せる人でも、電気自動車の場合には300万円以上の購入費用が必要になる可能性があります。
ランニングコストと購入コストのどちらを優先するかによって、電気自動車を購入するのかガソリン車・ハイブリッド車を購入するのかが決まってくるでしょう。
航続可能距離が短い車が多い
電気自動車は今後もバッテリー性能が高まり続けるでしょう。
しかし、現段階のバッテリー性能での航続可能距離は200km以下の条件車が多いなど、走行可能距離には不満を抱える声もいくつか挙げられています。
航続可能距離が短ければ、遠出はできずに街乗りのみでしか車を使用できません。
そのため、利用者にとっては不便に感じる方もいます。
電気自動車を購入する際の注意点
電気自動車を購入する場合には、電気スタンドや充電スポットなどのインフラ面にも注意する必要があります。
せっかく電気自動車を購入しても、自宅の近くに電気スタンドなどの充電スポットがなければ不便に感じてしまいます。
また、自宅に充電装置がないと不便に感じる方もいらっしゃるでしょう。
電気自動車の購入を検討する場合には、事前に自宅に充電装置を設置するなどの対策を行う必要があります。
電気自動車の購入を進めつつ、電気スタンドや家庭用充電などのインフラ整備も確認していきましょう。